トリ

俗称「鳥目」は「夜盲(症)」と言います。暗いところに行くと物が見えなくなる症状です。
正常な人でも突然暗くなると一時的に見えなくなりますが、時間が経つと暗順応して、ある程度は見えてきます。 これは夜盲ではありません。 夜盲はフイルムの役目をする網膜細胞のうち、明暗を見ている杆体細胞の異常によって起こります。
色々な疾患で起こりますが、代表的疾患「網膜色素変性症」についてお話します。 この疾患は進行性の遺伝性疾患で、夜盲と共に視野狭窄を伴います。 視力は末期まである程度保てますが、進行は個人差が非常に大きく、30才で失明する人から70才でも支障なく生活できる人までさまざまです。 この病気によく似た「脳回状脈絡網膜萎縮」の原因が分かってきました。今後「網膜色素変性症」の原因究明が待たれるところです。